学生団体Realize の読書録

毎月4冊以上読んでるRealize運営陣の読書アウトプット!

【もっと速く読みたい…でも】読書が苦痛になっていませんか?

 

こんばんは!
読書ブログ、本日は平野が担当します。

本日は、印南敦史さんの『遅読家のための読書術』という本をご紹介します。


…突然ですが、このような読書ブログをご覧の方の中には、読書が苦手な方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「読書は大切…」「読書しなきゃ…」と思いつつも、なかなかできないという方は少なくないと思います。

 

僕自身も読書が大の苦手で、

  • 書かれていたことが頭に入らず何度も戻り、
  • 1ページに何分も時間をかけ、
  • そうして何時間もかけて読み終わった本で書かれていたことが思い出せない…

そんな効率の悪い読書をしてしまう「遅読家」です。

…しかし、そのような読書をしていては読書が苦痛にしかならないし、習慣化なんてできるわけがない!

 

そこで今回は、1ページ読むのに5分近くかかる「元・遅読家」でありながら、現在は年間700冊以上の書評を投稿する書評家となった印南敦史さんの読書方法が書かれた本書を紹介することにしました!

それでは、本の紹介に入っていきます。

 

「熟読」していませんか?

本書では、読書に関する以下のような思い込み「熟読の呪縛」が、本を読むのを遅くする原因であるとしています。

「本とは、『著者の頭の中身』を忠実に再現したもの」
「読書とは、それを自分の脳に忠実にコピーすること」

このような考えに縛られている限り、どこまでも読書とは「本の内容を覚える行為・忘れない行為」であり続けるでしょう。(本書p.32より)

 

この記事を読まれている、読書に苦手意識を持っている方も、読書が「本の内容を覚える行為・忘れない行為」になってしまっている節は無いでしょうか?

本書では…

「すべてを頭に叩き込むことを前提とした読書」ほどムダなものはない(本書p.33より)

とされています(バッサリ)

 

この考え方は著者の印南さんの「いくら熟読しても、実際には忘れていることの方が多い」という気づきに基づいています。
…たしかに、1ページ1ページの内容をしっかり覚えていなくても本を読み切ることはできるし、むしろしっかり覚えきった状態で読み終えるなんて超人的な気もします。

 

でも、超人的でなくても、読書に苦痛を感じる遅読家な僕たちでも、大丈夫なんです。
どういうことでしょうか…

 

「その1冊」を読んだのは、「その1行」に出会うため

読んだ内容を忘れてしまうことを卑下する必要はありません。
なぜかというと…

「頭に入っていないことの方が多い」ということは、裏を返せば、「忘れていないものの中に、自分にとって大切な部分が凝縮されている」ということだからです。(本書p.31より)

何という逆転の発想…(; ・`д・´)
更には、以下のような表現もされています。

読書の本当の価値は、「書かれていることの100%を写しとる」ことではなく、価値を感じられるような「1%に出会う」こと(本書p.33より)

 

「すべてを頭に叩き込むこと」を目指してしまっていた遅読家の方にとっては、肩の荷が下りる言葉ではないでしょうか。(僕は肩の荷が下りました)
読書において、本に書かれた内容のコピーが目的になっていた自分に気づかされました。

 

その読書は何のため?

先ほど、「『その1冊』を読んだのは、『その1行』に出会うため」という言葉を紹介しましたが、もっと言うと…


これからの人生で何十冊も本を読むのは、ある1冊(数冊)に出会うため

…とも言えるかもしれません。


そして、「その1冊を読むのは、ある1行(数行)に出会うため」だとすると、
その1行に出会おうとしているのは、何のためでしょうか。

 

更に更に、
「読書は大切」と、たくさんの本を読もうとしているあなたは、何者でしょうか?
(Realizeっぽい考え方になってきました笑)


本書では、この記事で紹介したような読書に対する考え方から、その考え方を実践する具体的なテクニックまでがたくさん書かれていました。(たとえば、最もすばらしいと思った1行をしっかり味わって取り入れるテクニック「1ライン・レビュー」など)

 

もしもあなたが、「○○のために、たくさんの本を読めるようになりたい…」という目的を持っている場合、本書がきっとお役に立つと思います。

 

最後に

僕が本書から感じた考え方は


「(超人的な)理想に振り回されるのではなく、地に足をつけて、大切な部分をしっかり味わって読書を楽しもう」

…というようなものでした。


この記事が、読書をそのように楽しめる小さなきっかけになれば、幸いです(^^)/

 
【writer:平野】

 

遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣